社会における科学技術のあり方について、専門家と市民が同じテーブルで理解を深め提言する「コンセンサス会議」を日本に紹介、実施。01年、科学技術社会論学会の設立にかかわる(初代会長)。著書に「公共のための科学技術」(編著)玉川大学出版会、「誰が科学技術について考えるのか」名古屋大学出版会、「トランスサイエンスの時代」NTT出版など。」
講演全文やスライド等を掲載しています。
「ELSI(倫理的?法的?社会的課題)に取り組むURAの在り方」
- 日時:2023年3月16日(木)?17日(金)
(1日目(16日)はハイブリット開催) - 会場:広島大学 東広島キャンパス 学士会館 2階 レセプションホール [アクセス]
※情報交換会会場:学士会館 1階 レストラン「ラ?ボエーム」
プログラム
新宝测速6:2023年3月16日(木) 1日目
- 13:00-13:10 開会挨拶
三代川 典史 (広島大学 未来共創科学研究本部 研究戦略推進部門長) - 13:10-13:50 基調講演 [詳細]
小林 傳司 (科学技術振興機構 社会技術研究開発センター長) - 13:50-14:20 講演 [詳細]
小山田 和仁 (科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー) - 14:30-15:00 講演 [詳細]
澤井 努 (広島大学 人間社会科学研究科 准教授) - 15:00-15:30 講演 [詳細]
奥原 啓輔 (広島大学 ゲノム編集イノベーションセンター 客員教授) - 15:40-16:10 講演 [詳細]
標葉 靖子 (実践女子大学 人間社会学科 准教授) - 16:10-16:40 講演 [詳細]
水町 衣里 (大阪大学 社会技術共創研究センター 協働形成研究部門 准教授 兼URA) - 16:40-17:00 人社系外部資金情報のご案内
河村 雅之 (文部科学省 研究振興局 学術企画室長)
釜井 宏行 (文部科学省 科学技術?学術政策局 戦略研究推進室長)
川端 正憲 (文部科学省 科学技術?学術政策局 人材政策課課長補佐) - 17:30-19:00 情報交換会 (会場:広島大学東広島キャンパス学士会館1Fレストラン「ラ?ボエーム」)
新宝测速6:2023年3月17日(金) 2日目
- 9:00-12:00※ ワークショップ [詳細]
ファシリテーター 白井 哲哉 (京都大学 学術研究展開センター 融合研究創成部門 副部門長)
※ 適宜、休憩が入ります - 12:00-12:30 総括 小林 信一 (広島大学 人間社会科学研究科長?)
- 12:30-12:35 閉会挨拶 塩満 典子 (広島大学 未来共創科学研究本部 副本部長)
参加申込
- 申込?法:下記参加申し込みフォームへのリンク、またはチラシに記載のQRコードから事前申込
- 申込締切:2023年3?15?(?) 12:00
クリックすると参加申し込みフォーム(Microsoft Forms)を開きます。
2023年3月15日 : 申込受付を終了いたしました。多数のお申し込みをいただき、誠にありがとうございます。
- 参加費:無料 (情報交換会は別途参加費5,000円)
- 定員:
- 現地参加 60名(先着順)
- オンライン参加 制限なし
- 対象:研究者、URA等?学?研究機関職員、省庁?助成団体関係者、?間企業等
講演内容?登壇者紹介
※各講演の詳細については、開催報告をご確認ください。
新宝测速6:基調講演
●ELSIの取組を求めるファンディングエージェンシーから、URAに期待される役割と展望について
ELSI研究は1990年に開始されたヒトゲノム計画の際、その研究が社会にもたらす様々な倫理的、法的、倫理的課題を研究するために総予算の3%から5%を人文社会科学系の研究に割いたことに端を発する。以後、生命科学にとどまらず、様々な科学技術研究に対してこのような取り組みが行われてきた。欧州ではその後、RRIという考え方へと発展した。日本ではELSIに関して生命科学の一部で取り組まれただけであった。しかし近年、政策関係者がムーンショットプログラムのような新興科学技術の研究におけるELSIの重要性に言及し始めている。講演では、ELSIの歴史の概略と基本的な考え方について説明し、現在、なぜこの考え方が重要になっているかについて論じてみたい。
科学技術振興機構 社会技術研究開発センター長
新宝测速6:講演
●ELSI/RRIに関する政策動向と求められる大学?研究機関の機能強化
本発表では、ELSI及び責任ある研究?イノベーション(RRI)が、我が国を含む各国で政策的に推進される背景及びその動向について紹介する。さらに我が国の政策動向及び具体的研究開発事業における取組みを概観する。これらのELSI/RRIの取組みを具体的に推進する上では、大学?研究機関自体の機能強化が必要である。そこではURAが重要な役割を担うと想定されるので、これらについて議論したい。
国立研究開発法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター フェロー
産業技術総合研究所、日本学術振興会、政策研究大新宝测速6大学を経て2017年より現職。ムーンショット型研究開発事業のELSI支援、経済協力開発機構(OECD)トランスディシプリナリー研究プロジェクトに従事。
●広島大学におけるELSI/RRIの研究?実践とURAの役割
本発表では、今後、広島大学において研究者とURAがいかにELSI/RRIの文脈で協働しうるのかを示す。具体的には、①発表者がこれまで生命科学分野において過去に取り組んできた、また現在取り組んでいるELSI/RRIについて概観するとともに、②広島大学においてこれまでどのようなELSI/RRIの研究?実践が行われてきたのか、また現在行われているのかを概観する。そのうえで、今後、広島大学において求められるELSI/RRIの研究?実践、ならびにそうした研究?実践におけるURAの役割を示唆する。
広島大学 人間社会科学研究科 准教授
科学者と複数の共同研究を実施しており、現在のプロジェクトの一つに「ヒト脳オルガノイド研究のELSI」がある。近著は『命をどこまで操作してよいか』(慶應義塾大学出版会、2021年、第16回日本医学哲学?倫理学会賞)。
●ELSIの産業的実践:ゲノム編集とバイオDX
広島大学では、JST産学共創プラットフォーム共同研究推進プログラム(OPERA)やJST共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)を通じて、「ゲノム編集」や「バイオDX」の産業利用?社会実装を推進している。その際に必要となるELSI(拠点ビジョンの策定、知財戦略の策定、ゲノム編集に対する規制への対応、新興技術とガバナンスの整理、社会コミュニケーション、社会受容の促進など)について、産業的実践の現場の取組みを紹介する。
広島大学 ゲノム編集イノベーションセンター 客員教授
JST、内閣官房、東広島市を経て、広島大学の産学連携部門に着任。山本卓教授とともにゲノム編集の社会実装を加速するプロジェクトを企画?運営。プラチナバイオ株式会社の共同創業者?CEOとなり、現在に至る。
●多様性を包摂するRRI実践のために ー FemTechのELSI検討プロジェクト事例から
本発表では、多様性を包摂するRRI実践のための取り組みの一つとして、FemTechのELSI検討プロジェクトの事例を紹介する。テクノロジー?市場の進展と価値観や社会システムの変容のスピードに大きなギャップが予想されるFemTechでの検討事例をもとに、ジェンダー?多様性を包摂する RRI プロセスで陥りやすい隘路やその克服のために求められること(プロジェクト体制含む)などについて議論したい。
実践女子大学 人間社会学科 准教授
実践女子大学人間社会学部?准教授。植物科学で博士(生命科学)を取得後、民間企業での新事業開発業務を経て、現在は「科学技術と社会」にかかわる文理融合教育や科学コミュニケーション研究に携わる。
●ELSIに関する研究や実践に伴走する:大阪大学ELSIセンターでの事例
2020年4月に発足した大阪大学社会技術共創研究センター(通称、ELSIセンター)は、新規科学技術のELSIに関する総合的かつ学際的な研究?実践を行なっており、学内外の研究者や組織と連携しながら、社会技術を多様なステークホルダーと共創する多様な研究プロジェクトが進められている。研究者?技術者と人文社会系研究者との共同研究がどのように行われているのか。ELSIセンターで行われている実践的な研究の”裏側”を紹介する。
大阪大学 社会技術共創研究センター 准教授/URA
大新宝测速6生の時に「科学コミュニケーション」というキーワードに出会い、以降、サイエンスカフェや高校生向けの実験教室、市民参加型ワークショップなど、科学技術に関わる多様な対話の場の企画?運営に関わってきた。
新宝测速6:ワークショップ
●ELSIへの取組における課題とその対応
このワークショップでは、1日目に深めたELSIについての理解をもとに、参加者全員で「ELSIへの対応に向けて何をすれば良いのか」を議論します。URAの立場でできることの議論を中心に、政府や研究者とどのように連携するべきかを検討します。このワークショップを終え、各参加者が自分の組織に戻った後、具体的なELSIへの取り組みに向けて一歩踏み出せるようになることを目指します。
京都大学 学術研究展開センター(KURA) 融合研究創成部門 副部門長/部門長代理
京都大学生命科学研究科?特任助教、人文科学研究所?特定助教を経て、2012年より京都大学学術研究支援室?URA。プロボストオフィス兼担。専門は、生命科学?生命倫理?科学コミュニケーション? 科学技術社会論(STS)。
会場へのアクセス
クリックすると東広島キャンパスへのアクセスの詳細をご確認いただけます。
- レストラン「ラ?ボエーム」のウェブサイト
???社会科学系研究推進フォーラム
?社系の研究にかかわる研究者やURA、事務系職員等が、よりよい研究推進のあり?をともに議論し、ともに?動することを?指して、2014年に発?しました。フォーラムの企画?運営は、開催校を中?に、各?学の?社系担当URAの有志グループによって?われています。
第8回 ???社会科学系研究推進フォーラム
- 主催
広島?学 未来共創科学研究本部 研究戦略推進部? - 共催
大阪大学 経営企画オフィス URA部門、京都大学 学術研究展開センター(KURA)、筑波大学URA研究戦略推進室/ICR、早稲田大学 研究戦略センター、琉球大学 研究推進機構 研究企画室、北海道大学大学力強化推進本部 研究推進ハブ URAステーション、横浜国立大学 研究推進機構、中央大学 研究推進支援本部、東京大学 リサーチ?アドミニストレーション推進室、新潟大学 研究企画室、東北大学 研究推進?支援機構 URAセンター、神戸大学 学術研究推進機構 学術研究推進室
広島?学未来共創科学研究本部
研究戦略推進部?
Mail:ura*office.hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に変換してください)
Tel. :082-424-4397